コンタクトセンターQ&A

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2019年4月


回答者

質問


インバウンドのコールセンターで、テレコミュニケーターの教育を担当しています。私の勤めるセンターでは受電率の維持が最優先で、まとまった教育時間を取ることができません。何か良い方法はありませんか。

回答


新人研修は予定通り実施していても、その後のフォローアップ研修などの時間が取れないというセンターは多いと思います。繁閑差をうまく利用し、教育時間に充てられると良いですね。

閑散時期が予めわかっているコールセンターであれば、計画は立てやすいと思うので、研修・コーチングはもちろんのこと、時には趣向を凝らしたグループワーク等も取り入れてみると良いと思います。一方で、年間を通じて繁閑差が少ないセンターや、呼量予測の難しいセンターでは、教育を計画どおりに進められないことが多いと思います。そこで、呼量が減少したちょっとしたスキマ時間を『自習時間』として活用することをお勧めします。突然やってくるスキマ時間を効果的に活用するため、教育担当者として、事前に準備しておきましょう。3 つの例をご紹介します。

1. 問題集を解く

もっともスタンダードな方法は『問題集』を作っておくことです。自習用なので、難しすぎず、時間もかからず、5〜10分程度で回答できるレベル、ボリュームの問題を、たくさん作っておくのが良いと思います。業務知識に関する内容はもちろん、敬語、クッション言葉、文章要約練習など、マナーや日本語に関する内容もあると良いでしょう。ちなみに当社では『10minTraining』シリーズとして、スペリングアルファベット(電話などで英語のスペルを確認する方法)や難読住所の読み問題など、気軽に解ける問題も含めて、約30種類の問題集を用意し活用しています。

2. 応対音声を聞く

コーチングの第一歩は自分で気づくこと。テレコミュニケーターが応対音声を聞ける環境があれば、自分の応対を聞き、振り返る時間に充てましょう。ただ聞くだけで終わらないよう、『セルフチェックシート』を準備し、簡単な目標設定ができると良いと思います。また、優秀なテレコミュニケーターの音声を聞くことも、新たな気づきにつながるかもしれません。

3. ナレッジ整理の時間に充てる

ナレッジデータベースには膨大な情報が入っています。探したい情報になかなか辿り着けず保留時間が長引くケースも珍しくありません。スキマ時間を、ナレッジデータベースを見直す時間、検索の練習時間に充てることも有効です。
また、ペーパレス化が進まず、紙資料の整理に課題を抱えるセンターもあるようです。テレコミュニケーターが個々に過去の資料を持っていることは、ミスオペレーションにも繋がりかねません。常に最新情報だけが残るよう、資料を整理整頓する時間を取ることも必要です。

これらをヒントに、センターの特性にあった自習時間の活用方法を考えてみてください。
(掲載:CCAJ News Vol.265)


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