今回の質問はよくある質問で、同じ疑問を持っている方が多くいらっしゃいます。結論から申し上げますと、モニタリングは、電話だけではなくすべてのチャネルで実施した方が良いです。お客さまから見ると、電話もEメールもチャットも同じ企業の窓口です。電話は品質が高く、ミスなくスムーズでわかりやすく感じ良い応対であったとしても、Eメールは期待する回答に至らない、
チャットは印象が悪いといった状況だとどうでしょう。企業全体の応対品質がばらつきある印象に留まってしまいもったいないですね。できるだけ早いタイミングでEメールやチャットのモニタリングも開始して継続的改善・レベルアップに繋げると良いと思います。
実施する場合、まずモニタリング基準を策定しましょう。電話のモニタリング基準が既にあるようですので、電話の基準をベースにして E メールとチャットの基準に展開していく方法がお勧めです。
具体的には、最初に電話のモニタリング基準に含まれているミス(あってはならない応対)の定義、工夫(望ましい応対)の定義を再確認します。昨今、人による応対にはミスがないことだけではなく、お客さま一人ひとりにあわせる応対の期待が寄せられていますので、工夫を褒めることができる基準を組み込むと良いでしょう。
さらに、Eメールとチャットの特性を考慮して、各チャネルの基準を補強します。
Eメールの特性は「1回完結型を期待される」「その場でお客さまに質問することができない」ことであるため、電話の基準に、①お客さまの文面をよく読み、お客さま個別の状況や期待をイメージし仮説だて、②具体的な情報を、お客さまの状況、心情にあわせて記載することができているかという観点の項目を補強します。
チャットの特性は「いつでもお客さまから終話できる」「WEB 等にも容易に誘導できる」ことであるため、電話の基準に①伝えると同時に常に一歩先へ誘導し、②具体的な次の最適アクションに誘導できているかという観点の項目を補強します。
完成度を高くしてからと考えず、今できることから開始することによって、改善点・レベルアップポイントが見えてきます。ぜひ着手してみてください。
(掲載:CCAJ News Vol.327)
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